すきま時間、アプリで学ぶ生け花アート

アトリエは今!お稽古と五目寿司の物語(3-2)


6.30年ほど前、家元から離れて一人活動

一人活動に慣れ切った今、ふと気付くと集まる方たちは個性豊かで、それぞれの特性を認め合って、まるで五目寿司のようなアトリエになっています。

私たちの生け花教室は、約30年前に家元から独立し、独自の道を歩んできました。お免状制度やお礼の廃止、子弟間のヒエラルキーの不存在など、従来の慣習にとらわれない自由な環境を提供しています。
ここでは、花材や器、自分自身と向き合う時間を大切にし、個々の個性や潜在的な創造性を開花させることを重視しています。違いを尊重し、それを宝と捉える私たちの教室で、あなただけの生け花の美を発見してください。

7.お免状制度やお礼の廃止

家元制度が存在したおかげで、日本独自の生活芸術である生け花が発展したと確信しています。しかし一方で、時代を少し遡ると、当時は、お免状申請や研究会、華展への出品にかかる費用やお礼などの出費は続けるのが困難でした。
今はお稽古のスタイルも変わっているようです。

そのような流れの中、次世代や海外の友人たちに生け花を伝えたいという思いが強くなりました。

約40年前のことですが、地元の小学校のPTAサークルから生け花講師の依頼を受けました。当時、カルチャーセンターを発端に様々な文化教室が増え、趣味やお稽古ごとの多様化が進んでいました。生け花教室も4~5人からスタートし、2年間で30名ほどのサークルに成長しました。

その過程で、既にお免状制度は導入しませんでした。華展も花材費のみで生徒さんたちは十分楽しんでいました。

8.講師として大切にしているのは、個性と潜在的に潜んでいる創造性を開花させること

講師の役割は参加者一人一人の個性や目標に応じた指導を行うことです。それぞれの違いを尊重しながら、全体としてのバランスを保つように導きます。
その人の潜在能力を引き出し、成長を促します。

9.違いから感じること

人それぞれの作品やアプローチの違いから,他者の視点や感性を学ぶことができます。これにより、自分自身の創作に新しいインスピレーションを得ることが出来ているようです。

10.調和の中での学び

異なる個性や目標を持つ人たちが集まるアトリエでは調和は重要です。お互いを尊重し、意見や感想を交換することで、全体としての調和を生み出すことが出来てきます。
これが生け花の持つ奥深さと魅力であり人生の生き方、LIVEです。

11.五目寿司のような多様性

生け花のお稽古は、まさに五目寿司のように多様性に富んでいます。様々な背景や目標を持つ人が集まり、互いに影響しあって豊かな学びの場となっています。この多様性こそが、お稽古の醍醐味です。



ネパールからの留学生も参加。小さな国際交流の場にもなりました。

by   野花人