菜園だより・ドクダミの花、茎、根っ子そして香り
もう30年以上も前のことです。
渋谷にある小さな園芸店でキラキラ輝く小さい白い花に出会いました。店頭に置かれていたその花は素敵な素焼きの鉢の中で満開に咲き誇り、風に揺れるその姿はまさに小さな貴婦人の踊る姿でした。
八重の花のドクダミとの出会い、知った瞬間でした。
ドクダミ
自分の知識は限られていますので、この機会に改めてドクダミについて調べ直してみました。
ドクダミは多岐にわたり、地域や栽培条件によっても品種は異なるため、正確な数や種類を特定するのは難しいようです。
通常種
通常よく見かけるドクダミ(一重咲き)は、日本や東アジアに広く分布しており、湿った場所 や半日陰の環境を好み繁殖しています。
特有の強い香りがあります。葉は鮮やかな緑色で、植物全体が地面を 覆うように広がります。湿った土壌を好み、日陰でもよく育っています。
特有の強い香りがあります。葉は鮮やかな緑色で、植物全体が地面を 覆うように広がります。湿った土壌を好み、日陰でもよく育っています。
用途
薬用植物:伝統的な薬用植物として、葉や根を乾燥させて利用されます。解毒作用や 抗炎症作用があるとされています。
子どもの頃も、今も我が家では常備薬のようになっています。
観賞用:一重咲きのシンプルな美しさと耐陰性から、グラウンドカバーとして庭園に植えられることもあるようです。
八重の花咲く品種も沢山あるのです
- アカバナドクダミ
- ヨモギドクダミ
- タチドクダミ
- その他地域ごとの伝統的な栽培品種や自然変異品種、また、これに限らず他の品種も存在します。
- 八重の花咲く品種は、一般的には庭園や菜園で栽培されることが多いため、自生範囲は広くありません。国内では4%ほどと認識されています。
ドクダミには、その特有の臭いや味に関連する様々な (※)フィトケミカルが含まれています。これらの成分には、様々な生物学的活性があり、薬効や健康効果に関与する可能性があります。
以下に、ドクダミに含まれる主なフィトケミカルとその薬効についていくつか挙げてみます。
以下に、ドクダミに含まれる主なフィトケミカルとその薬効についていくつか挙げてみます。
- メチルメルカプタン:
- ドクダミには独特の臭いがあり、その主要な原因の一つとしてメチルメルカプタンが挙げられます。この化合物は抗菌作用があり、炎症を抑制する可能性があります。
- フラボノイド:
- フラボノイドが豊富に含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用が報告されています。これらの化合物は、体内の活性酸素種を除去し、細胞を保護する効果があります。
- ポリフェノール:
- ポリフェノールも含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用があるとされています。特に、カテキン類やエピカテキン類が多く含まれています。
これらのフィトケミカルは、ドクダミの薬効や健康効果に関与する可能性がありますが、その具体的な効果やメカニズムはまだ研究が進行中です。
栄養素として
ドクダミにはアミノ酸も豊富に含まれており、その中には体に必須のアミノ酸も含まれています。これらのアミノ酸は、体内の代謝や免疫機能の維持に役立ちます。
ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンKなどで代謝や皮膚の健康を維持する働きが あります。
ドクダミの収穫と利用は、その植物の特性や効能を深く理解する良い方法です。
菜園で育てた植物を自分で収穫し、生活で利用することは、食や健康に対する新たな発見や喜びをもたらします。
収穫作業を通じて、自然とのつながりを感じ、ドクダミの様々な可能性を探求することができます。
(※)フィトケミカルスとは
第7の栄養素と呼ばれるもので植物にのみ含まれまれる成分で、紫外線や害虫など植物にとっての有害なものから守るためのものです。植物の色、香り、辛み、ネバネバなどの素となるそれらの成分は人にとっても役立つ成分です。
今では生活習慣病予防のための必須の成分として認知されています。
毎年、収穫後一度は生け花としても活用しています。
恒例の我が家のベランダです。
ドクダミは乾燥させたあと全てを5センチほどの長さにカットし、冷凍庫で保存しています。
無農薬、無化学で栽培されたミカンの皮も干して同様に保存しています。クコの実を合わせて煎じたものは健康維持への我が自流漢方です。
野花人